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【インタビューvol.2】「くらら庵」をスタートして1年。ここを作ったことは正解でした。

 

朝倉:塾ではなく、子どもたちが自由に過ごせる場所があればいいな、と考えているタイミングで隣の家が空き家になりました。

居場所作りをしたい人を募り、2021年4月に「特定非営利活動法人Reframe(リフレーム)」を設立し、5月に「くらら庵」をオープンしました。

利用しているのは、発達障がいの子や、学校はしんどいけど誰かとどこかへ行きたい気持ちのある子たちが多いですね。現在小学1年から中学生まで約20人が在籍しています。

 

ー親御さんはどのタイミングで「くらら庵」と出会っているのですか?

 

朝倉:親御さんが一人で悩みを抱えることに限界を感じ、ここを探してくる場合が多いです。

あとは子どもが「学校には行きたくないけど、友達は欲しい」という気持ちをキャッチできた時に、実際に検索して見学をしに来てくれています。

 

ーここに通うようになった子たちの中には、自信をなくしている子もいるのではと思うのですが、どんな風に変わっていくのでしょうか?

 

朝倉:制限の多い学校生活の中で我慢してきた子達なので、好きなことを好きなだけできる環境になることで、少しずつ不安がなくなっていき元気を取り戻していっています。

おうちに帰っても穏やかで過ごせている子が多いようです。

 

「ありのままの今の自分でもいいんだ」と実感してくれているようで、不登校である自分自身を認められるようになり、少しずつポジティブになっていっています。

ー発達障がいがある子たちにとっては、学校のルールの中で暮らすのはしんどいことも多いのでしょうね。「好きに過ごしていいよ」という時間を作ることで、彼らの世の中の見方が変わるかもしれませんね。

子どもたちは「くらら庵」でどんな風に過ごしているのですか?

 

朝倉:基本的に一日中、フリーです。お昼ごはんの時間帯や課題をする予定の子に声をかけるぐらいです。

 

あとはiPadを見たり好きなゲームをしたり、本を読んだりものづくりをしたり自由に遊びます。自分で今日の過ごし方を決めて、自分から友達に声をかけ、自分で時間を楽しむという体験をしていきます。

 

 

ー学校との連携はあるのですか?

 

朝倉:保護者の希望があれば校長先生と面談し、週に1回「くらら庵」での様子を報告することで出席日数にカウントいただいています。

報告書を通して、学校の先生が子どもたちの様子を知って元気なのだと安心してもらえていますし、今その子が何に夢中になっているのかを知ることで、担任の先生がその子に会った時に会話がしやすくなります。先生との会話が楽しいと思えることで「先生と会うだけなら学校に行こうかな」と思えるようにもなりますし、保護者も学校とつながりを持ちながら成長を見守ることができています。それが学校と連携できるいい点だと思っています。

文科省から学校に対し、不登校児童生徒への支援のあり方について、フリースクールと積極的に連携することとの通知が出ています。もしフリースクールをお探しの際は「学校と連携できますか?」と聞いてみてくださいね。

 

ー「くらら庵」を作って1年が経ちますが、振り返ってみていかがですか?

 

朝倉:京都市内で毎日開いているフリースクールがないので、作って本当によかったな、と思います。

 

毎日気分が変わりやすい子も多いので「気が向いたときにいつでも来ていいよ」と言える仕組みにして正解だったと思います。