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【インタビューvol.1】子どもと若者の居場所「くらら庵」ができるまで

 

―朝倉さんが「くらら庵」を作るまで、どんな活動をされてきましたか?

 

朝倉:家庭教師として勉強が苦手な子や不登校の子たちに教えていました。
初めは大手の家庭教師派遣会社に登録し、他の先生では対応できないような子たちを教えていました。

そして、彼らと接するなかでカウンセリングの必要を感じ、民間のカウンセリング資格を取得しました。
現在は
個別学習塾「ろすい塾」として、発達に特性がある子たちに勉強を教えています。

 

また、近隣に住む子たちや発達障がいの子たちが通う習字教室「学び屋 ろすい」もしています。

 

―発達障がいの子たちが通う習字教室って、どんな感じですか?

 

朝倉:書きたくなるまで自由にしてていいよ、という感じで進めています。
2階で習字を教えているのですが、集中力が切れてきたら「1階で遊んでくる?」などと自分で選べるようにしています。

習字が終わったら宿題をしたり遊んだり。2時間を自由に使って過ごしてもらっています。

発達障がい専門誌「きらり。」を作ろうと思った経緯をお聞かせください。

 

朝倉:私が34歳の時に自分に「発達障がいがある」という診断が出ました。

当時は「発達障がい」という言葉さえも聞いたことがなく、必死で情報を探しました。

それでもわかりやすく説明されている書物が、なかなか見つからなかったのです。

それなら自分で作ってみようかな…と思ったのがきっかけでした。

その2年後、ボランティア団体を作り発達障がいに関する情報をインターネットで発信を始め、その仲間で雑誌を作ることにしました。

学術的な話でなく、自分たちが体験したことを発信する雑誌や本を作ることにしたのです。

 

 

―雑誌を作り続けて、今思っていることはありますか?

 

朝倉:雑誌を作った5年前は当事者の発信の情報も少なかったのですが、今はたくさんの情報が出てきて、社会の状況が大きく変わったと感じています。

情報が簡単に手に入る状況の中で、その取捨選択をする必要がでてきたように思います。

数ある情報の中で、どれが自分に当てはまるのか、どれが必要な情報なのか、判断するのが難しくなってきています。

 

今後はより個々に合った情報を提供する必要があるのではないでしょうか。

 

―発達障がいの情報サイト・凸凹特性チェック&職業マッチング凸凹じぶんなび とことこは、どういう経緯で作ることになったのですか?

 

朝倉:雑誌を作るために会社を立ち上げたのですが、その活動の中で大人のカウンセリングも行ってきました。カウンセリングを受けた方の多くは、就労に関することで悩んでいました。そこで就労に関してサポートできる仕組みがあれば…と思い、サイトを立ち上げることにしました。

 

―ハローワークには障がい者に関する窓口がありますが、それは障害者手帳を使っての障がい者雇用枠での就労についての相談になりますよね。

朝倉さんのところに相談に来られるのは、そこに繋がらない方、障害者雇用ではなく一般就労で仕事と向き合うのが難しいという方が多いですか?

 

朝倉:そうですね。既に一般就労されている中で、ミスが多いとか、今の職業に向いてるのかなど、ハローワークや障害者就労支援センター(障害者就業・生活支援センター)では相談できないような相談を受けています。

 

 

―実際にサイトを作ってみて今、感じていることなどはありますか?

 

朝倉:自分に合った仕事選びは、自分を知った上で特性とスキルに合う職業を選ぶこと以外にどういう職場環境で就労するのかが大切だと感じています。

自分の特性に合う就労先を見つけるのは、誰にとっても難しいことだと思います。だからこそ、私たちのような第三者からアドバイスをもらうことでより自分に合った仕事選びができる、そのお手伝いができればと思っています。

 

―日頃からその人の様子を知っているからこそできるアドバイスがありますよね。素の自分をさらけだせる場所が必要ですね。

 

 

「自分なび とことこ」内の「職業とスキルは私(畠中)がキャリアカウンセラーとして監修したパートです。ぜひご覧いただければと思います。