2025年2月1日、大阪にあるユニバーサルレストラン「ル・クロ・ド・マリアージュ」を会場に、トークイベント&ランチ交流会「障害のある子どもたちの可能性を信じて」を開催しました。
今回のトークセッションは、 去年開催された 一般財団法人腸内フローラ移植臨床研究会
第8回学術大会でのランチタイムトークセッションがきっかけです。
パネラーだったみいちゃんのお菓子工房 代表 杉之原千里さん、児童発達支援・放課後等デイサービス ル・クッカー責任者 瀧幸子さん、チャレンジドLIFE 代表 畠中直美の話を聞いて「もっと詳しく深堀りをして話を聞きたい!」というお声をいただいたことから、今回のイベントを企画しました。
企業、福祉関係、障がい児の親御さんなどを中心に約40名もの方にお申込みいただき、当日の会場の熱量も高く、参加者からのご質問も多数いただき、大盛況で終えることができました。 当日の様子をダイジェストでお届けします!
(取材協力:ライター&フォトグラファー 岩見尚子さん)
ユニバーサルレストラン「ル・クロ」の見学
会場であるフレンチレストラン「ル・クロ・ド・マリアージュ」では、障害のあるキャストたちがプロのシェフとともに働いています。1日の始まりにスタッフさん、キャストさんたちが感謝の言葉を伝えあう「感謝の朝礼」や、キャストの仕事場の見学を通して、障がいのある方の活躍の場を作り続けているル・クロの実践について学びました。
トークセッション
パネラー3人でトークしました。
杉之原千里さん
「場面緘黙症」の症状と向き合いながらケーキを作り、小学生の頃から『みいちゃんのお菓子工房』のパティシエを務めるみいちゃん。そんなみいちゃんを日々サポートしている、三児の母。
瀧幸子さん
放課後等デイサービス ル・クッカー責任者として、レストランが舞台の福祉事業の中で、否定をしないサードプレイスを作っている。障害ある仲間とこどもたち・親御さんと、温かく熱く奮闘しておられる、三児の母。
ファシリテートは、チャレンジドlIFE代表、畠中直美が努めました。
子どもの可能性を遮っているのは、大人の視点なのではないか?という問題提起のもと、親としての関わりや学校との関係など、さまざまな角度から意見を交わしました。
また、ランチタイムにはル・クロのおいしいランチをいただきながら、様々な立場の参加者の皆さんとの交流で盛り上がりました。
「障害のある子どもたちの可能性を信じる」ために
これまでいろいろなことを経験してきたパネラーからのメッセージ。ポイントはこのような内容でした。

杉之原千里さん
・基準を取り払うことで子どもたちの可能性が見えるようにする。
・失敗を成長の一部と捉え、失敗を恐れず挑戦させる。
・子どもの時間の流れを尊重し、親も「待つ」ことの重要性を理解する。

瀧幸子さん
・否定しない環境を作るようにしている。
・自分と他人の価値観を押し付けず、コミュニケーションを円滑にするためにただい受け止める。
・特性を理解し、必要な合理的配慮を行う。

畠中直美
・子どもの「願い」や「選択」を応援し、期待を持たずに環境を提供する。
・遊びの余白を持たせることで、子どもたちの成長を促す。
・障がいについて知らない人々にも情報を伝え、理解を広げること。
ご参加いただい皆様からのご感想(一部)
「子どもの可能性の枠を決めているのはいつも親だ、と言う言葉がとても印象的で、まさにそうだな、、と思いました。もっと息子の可能性を信じて、信頼して、愛を与えよう!と思えました!」
「当事者家族の方の生の声を聞かせていただき、同じテーブルの皆さんともお話でき、色々な立場の方々と出会えて幸せでした。教師として、1人の大人として、もっともっと視野を広げていきたいと感じました。」
「皆さん大変な時期を越えながら、また今現在も日々課題と向き合いながら前向きに話されている姿に勇気をいただきました。ダメだと諦めることなく、これまでの親である私の価値観を押し付けることなく、人に頼ったり環境を整えたりしながら、より開かれて明るい未来を信じて子供の伴走・自分自身の人生を歩んでいきたいと思いました。」
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皆さんとともに未来に向けた話ができたこと、嬉しく思います。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!